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京の算数学問題#1249

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算数学コラム
受験前になると、
子どもたちからよく聞く悩みがあります。
「時間が足りなくなる…」
「後半に焦ってミスをする」
「最初の問題でつまずいてペースが崩れた」
これ、能力の問題ではありません。
時間配分の問題です。
そしてそのカギになるのが、
今日お話しする “解く順番の作り方” です。
実はこれ、
入試本番の得点を左右する最重要スキルなのに、
学校も塾も意外と教えないんです。
でも、
正しい順番を知っているだけで
いまの実力をそのまま点数に変えられます。
① 「最初の問題」=“ウォーミングアップ問題”と決めておく
多くの子がやってしまう失敗がこれ
1問目でいきなり本気を出してしまう。
- 難しい問題に当たる
- 手が止まる
- 焦りが出る
- ペースが崩れる
この流れで毎年点数を落とす子がいます。
最初の1〜2問は“絶対に解ける問題”と決めておく
これは“得点”より“メンタル”を整えるため。
ウォーミングアップのつもりで
「確実に取れる1問」からスタートするだけで
頭がスムーズに動き出します。
② “1周目では絶対に戦わない問題”を決めておく
受験生の多くは、
「解けるまで粘る」=がんばっている
と思いがちですが、これは危険。
1つの問題に5分・10分かけてしまうと
ペースが完全に崩れます。
以下の問題は、1周目でぜったいに戦わない
- 図が複雑な問題
- 計算が面倒そうな問題
- 条件が多い文章題
- 途中で「?」となった問題
- 見た瞬間に“重い”と感じた問題
1周目は サラッと流す勇気 が
実力を引き出す一番のポイントです。
③ 黄金ルール“1周目で7割とる。2周目で3割取りに行く”
入試で高得点を取る子のほぼ全員がこの戦い方をしています。
1周目
- 取れる問題だけ取る
- 深追いしない
- 迷ったら飛ばす
→ とにかく“確実な7割”を集める。
2周目
- 手をつけられなかった問題
- やり残し
- 少し時間がかかる問題
→ ここで残りの点を積み上げる。
これだけで時間配分が安定し、
得点が大きくブレなくなります。
④ 本番は「残り時間」ではなく「残り問題」で考える
時間を意識しすぎると、子どもは焦ります。
- 「あと10分しかない…」
- 「まだ半分残ってる…」
焦りは判断力を奪い、
ケアレスミスにつながります。
“残り時間”ではなく“残り問題”で管理する
たとえば40分テストなら
- 1周目:25分
- 2周目:10分
- 見直し:5分
こうやって“区切り”を決めておくと、
焦りに飲まれにくくなります。
⑤ 「見直し時間を先に確保する」のがプロのやり方
点を伸ばす子は、本番で
見直し5分を必ず確保 しています。
多くの子は、「時間が余ったら見直す」ですが、逆です。
- 最初から見直し5分を取り置く
- その上で、1周目と2周目の配分を決める
- 見直しは“単位・符号・条件”の3点のみ見る
見直しは、
点数を上げる時間ではなく、点を落とさない時間。
直前期ほど、この差が結果に出ます。
⑥ 「迷ったら後回し」を徹底するだけで点が安定する
入試は“得点競技”です。
難しい問題を倒す競技ではない。
だから、
迷った瞬間に後回しする子は生き残り、
固まる子は点を落とします。
判断基準はこれだけ
「30秒考えて進まなかったら飛ばす」
このルールを守るだけで、
実力通りの点が取れるようになります。
解く順番は、点数ではなく“心”を守るためにある
テスト本番で一番怖いのは、
実力不足ではありません。
焦りです。
焦ると、
- ケアレスミスが増え
- 解ける問題を落とし
- 問題文を読み飛ばし
- ペースが崩れ
- 自信が削れていく
だからこそ、
“解く順番”という技術で
心を守る必要があります。
順番が整うと、
いつも通りの力が出ます。
それが受験では何より大事です。
京都市中京区・アイデア数理塾では
直前期の受験生には、“解く順番”を一緒に練習します。
- 1周目の判断基準
- 飛ばし方
- 時間ブロックの作り方
- 見直しの仕方
- 本番シミュレーション
順番が整った子は、
本番で驚くほど落ち着いて点を取ります。
京の算数学 解答#1249




