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京の算数学問題#1146

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
「朝型と夜型、どっちが勉強に向いているの?」という質問は、当学習塾でもよく受ける相談の一つです。
実際、同じ時間勉強していても「朝の方が集中できる」という子もいれば、「夜の方が頭が冴える」という子もいます。
では、実際にはどちらが良いのでしょうか?そして、現場で子どもたちを指導してきた体感としてはどうなのか?
今日はこのテーマを深掘りしていきたいと思います。
1. 朝勉強のメリット・デメリット
メリット
- 脳がリセットされている状態
睡眠で記憶が整理されたあと、朝は脳がフレッシュな状態です。特に「暗記もの(英単語・漢字・用語)」の定着率は高くなります。 - 生活リズムが安定する
朝勉強をするために早寝早起きを意識するので、規則正しい生活につながります。特に受験期の体調管理にはプラスです。 - 学校に直結する復習ができる
登校前に「昨日習った範囲」を10分でも見返すと、授業中の理解度が格段に上がります。
デメリット
- 朝は時間が限られているため、深い集中や演習量が必要な科目には不向き。
- 睡眠時間が短くなり睡眠不足になると、逆に効率が落ちる。
2. 夜勉強のメリット・デメリット
メリット
- まとまった時間を確保できる
学校や部活が終わってから時間を取りやすく、長時間の演習や過去問演習に向いています。 - 一日の学習を整理できる
その日に学んだことを振り返り、復習するのに最適。睡眠中に記憶が整理されるため、理解が定着しやすい。 - 自分のペースで集中できる
特に静かな夜は「周りが寝ているから自分も頑張ろう」と思える生徒も多いです。
デメリット
- 疲労が溜まった状態での勉強になるため、集中力が切れやすい。
- 睡眠時間を削ってしまうと、翌日のパフォーマンス低下につながる。
3. 科学的には「記憶は夜、活用は朝」
研究によると、記憶を定着させたい学習(暗記)は夜、理解や応用が必要な学習(演習や復習)は朝 が効果的とされています。
つまり、
- 夜:インプット(暗記・知識整理)
- 朝:アウトプット(問題演習・確認)
と役割分担するのが理想的です。
4. 現場での体験談
私が塾で見てきた子どもたちの傾向を紹介します。
- 朝勉強派の成功例
ある中学2年生の生徒は、夜遅くまで勉強すると眠気で効率が悪くなるタイプでした。そこで「夜は22時半までに就寝、朝6時に起きて勉強」に切り替えたところ、朝に今日やるところの予習をし、学校の授業で復習→帰宅後宿題で確認の流れができたことで、定期テストの数学の点数が50点台から80点台に伸びました。 - 夜勉強派の成功例
逆に、別の高校生は「朝がどうしても弱い」というタイプ。夜に数学の演習をしっかりやり、寝る前に解法を振り返ってから就寝。翌朝、解法がスッと頭に入っている感覚があると言っていました。この子は夜型を維持しつつ、睡眠を削らない工夫をして安定した成績を取っています。
要は、「どちらかが正解」ではなく、自分の生活リズムと性格に合ったスタイルを見つけることが最重要 ということです。
5. 朝型×夜型のハイブリッド学習法
「朝か夜か」で迷うよりも、両方のメリットを取り入れるのがおすすめです。
- 夜(インプット):暗記・復習(知識を頭に入れる)
- 睡眠:記憶を整理・定着
- 朝(アウトプット):小テスト・問題演習(知識を使う)
この流れを習慣にすれば、最小限の時間で最大限の効果が得られます。
まとめ
- 朝勉強は「短時間集中・演習向き」
- 夜勉強は「暗記・まとまった学習向き」
- 科学的には「夜インプット → 朝アウトプット」がベスト
- 最終的には 自分に合ったリズムを見つけることが大事
「朝型」「夜型」と決めつけるのではなく、自分の集中しやすい時間を把握し、勉強スタイルを組み立てましょう。
私の塾でも、子どもたちに「まず1週間だけ朝勉強を試してみよう」「次の週は夜中心でやってみよう」と実験してもらうと、自分に合う学習リズムが見えてきます。
効率よく勉強するためには、「時間の長さ」ではなく「時間帯の質」を意識することが成功のカギです。
京の算数学 解答#1146
