数学コラムの目次
京の算数学問題#1303

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算数学コラム
「共通テストって、結局なに?」
「センター試験と何が違うの?」
受験の話題になると、名前はよく聞くけれど、
中身や成り立ちは意外と知られていないのが共通テストです。
今回は、点数の取り方や対策の話ではなく、
共通テストが生まれた背景と、その歴史について書いてみます。
①共通テストの前身は「センター試験」
まず、共通テストは
いきなり生まれた制度ではありません。
長いあいだ、日本の大学入試の中心にあったのが
「センター試験」でした。
センター試験ってどんな試験?
- 全国一斉
- マーク式
- 知識・計算中心
- 正解が一つ
「どれだけ正確に覚えているか」
「どれだけ速く処理できるか」
そうした力を測る試験として、長年使われてきました。
②センター試験は、実は“優秀な試験”だった
誤解されがちですが、センター試験は決して雑な試験ではありません。
元々は1979年から共通一次試験が行われていたのが試験問題の難化や独自性の出しにくさなどの理由によりセンター試験と名前を変え、基礎問からも中心に出題をすることなどの改革が行われました。
- 全国で公平
- 採点が安定
- 大量の受験生をさばける
という意味では、非常によくできた制度でした。
ただ一方で、こんな声も増えていきます。
③「知識だけでいいの?」という疑問
時代が進むにつれて、社会や大学側からこんな疑問が出てきました。
- 覚える力だけでいいのか
- 正解が一つの問題だけでいいのか
- 考える力は測れているのか
つまり、
“勉強はできるけど、考えない”
受験対策が広がりすぎた
という反省です。
有名な話ですが漢文のテストは問題文を読まなくても点数が取れるというテクニックを教える塾も現れました。
④共通テストは「入試改革」の一環
そこで登場したのが、現在の大学入学共通テストです。
これは、文部科学省が進めた大学入試改革の中で生まれました。
運営しているのは大学入試センターです。
⑤共通テストで変えたかったこと
共通テストは、センター試験をただ置き換えたものではありません。
考え方そのものを変えようとしています。
大きな方向性はこの3つ
- 知識を「使えるか」
- 資料や文章を読み取れるか
- 状況を整理して考えられるか
つまり、
覚えたことを、そのまま出す試験
→ 使って考える試験へ
という転換です。
⑥なぜ問題文が長くなったのか
共通テストを見て、多くの人がまず驚くのがここ。
「文章、長くない?」
これは偶然ではありません
- グラフ
- 会話文
- 複数の資料
を読みながら考える力を、あえて問う設計になっています。
これは
「現実社会に近い形で考えてほしい」というメッセージだとも言えます。
⑦共通テストは“完成形”ではない
実は、共通テストは今も調整途中の制度です。
- 出題形式の試行錯誤
- 批判や改善
- 年度ごとの微調整
が続いています。
現に今年の数学IAは難しかったです。
「全国一斉・公平・思考力重視」
この3つを同時に満たすのは、
とても難しい。
共通テストは、そのチャレンジの途中段階とも言えます。
⑧共通テストが伝えたい“メッセージ”
対策以前に、共通テストが社会に投げかけているのはこんな問いです。
正解を早く出すだけでなく、
考える力をどう育てるか
これは、高校生だけでなく、小学生・中学生にもつながる話だと考えています。
最後に
共通テストは、単なる「新しい試験」ではありません。
- 勉強のあり方
- 学校教育の方向
- 社会が求める力
これらを反映した、時代の写し鏡のような存在です。
実際に小学生の学習カリキュラムや中学生のテストにおいても「思考力を問う問題」が増えています。
点数や対策の前に、「なぜこういう試験になったのか」を知ると、見え方は少し変わります。
アイデア数理塾より
アイデア数理塾では、共通テストを
- 特別なテクニックの試験
- 小手先で乗り切る試験
とは考えていません。
日々の学びの中で、
- 読む
- 考える
- 説明する
こうした力を積み重ねた先に、自然とつながっていくもの。
そう捉えています。
京の算数学 解答#1303




