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京の算数学問題#1210

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算数学コラム
「なんかきれい!」にはちゃんと理由がある
たとえば、名刺・クレジットカード・スマホの形。
どれも見た目がスッキリしていて、持ちやすい形ですよね。
実はあれ、「黄金比」と呼ばれる“きれいに見える比率”が関係しているんです。
黄金比というのは、1:1.618 という数字のバランス。
(この1.618…という数は、ずっと続く小数です)
この比率で作られた形は、人が見たときに「ちょうどいい」と感じる不思議な力を持っています。
だから昔の建物や絵画から、現代のスマホデザインまで、あちこちで使われているんです。
算数の「比」と同じ考え方
黄金比という言葉を聞くと難しそうに思えますが、
実は小学6年生で習う「比」の考え方なんです。
「1:2」や「2:3」みたいに、
“全体の中でどんなバランスか”を考えるのが比。
黄金比も、ただその“バランス”がすごく絶妙で、
「目に心地いい」ってことなんです。
算数の勉強って、こういう“感覚のトレーニング”でもあります。
つまり、数字を通してバランス感覚を育てる練習なんですね。
家でできる「黄金比あそび」
たとえば、おうちでもこんな会話ができます。
- 「このノートとスマホ、どっちの形がきれいに見える?」
- 「このお皿とランチョンマット、どっちがちょうどいい大きさ?」
- 「写真を撮るとき、どこに人を立たせるとバランスよく見えるかな?」
実はこういう何気ない会話が、
“算数のセンス”や“空間認識力”を育てる練習になります。
子どもが「なんとなくいい感じ!」と思えるようになると、
図形や比の問題にも強くなるんです。
模試や入試の難しい問題でも図形をもとにある程度数字の絞り込みができます。
肌感覚は意外にも算数・数学では大切なんです。
「きれい」「ちょうどいい」はセンスじゃなく“感覚の積み重ね”
保護者さんの中には、
「うちの子、算数のセンスがないかも…」
と感じる方もいるかもしれません。
でも、センスは“生まれつき”なものと“経験”です。
日常の中で「どっちがバランスいい?」「形がきれいなのはどれ?」と声をかけるだけでも、
子どもは自然と“比の感覚”を育てていきます。
勉強だけが「算数」じゃない
算数って、「問題を解くもの」と思われがちですが、
実は“世界をよく見る力”を育てる教科でもあります。
黄金比の話を通して、
「数字って面白い」「世界には“きれいのルール”があるんだ」
と気づけたら、それだけで大成功。
テストより先に、“興味の種”をまくことが、
のちの学びに大きくつながります。
アイデア数理塾では「興味関心をもつ」ことから始めます
アイデア数理塾では、算数や数学が苦手な生徒でも、
「数字って案外おもしろい!」と思えるところから始めます。
公式を覚える前に、「なんでそうなるんだろう?」を一緒に考えたり、
図形や身のまわりの比率を使って“感覚でわかる”授業を大切にしています。
いきなりテキストを解くだけではなく、
“数学が生まれた背景”や“生活とのつながり”を感じると、
どんな子でも「へぇ、そういうことか!」と表情が変わります。
黄金比のように、「きれい」「おもしろい」「不思議」と感じる瞬間を大切にすることが、
算数の苦手意識をなくす第一歩です。
まとめ
黄金比は「1:1.618」という“ちょうどいい”比率。
でも本当に大事なのは、その数字の裏にある「バランスを感じ取る力」です。
おうちでちょっとした「これ、どっちがきれい?」の声かけをするだけで、
子どもの算数力はぐっと育ちます。
算数が得意でなくても大丈夫。
興味をもつことが、いちばんのスタートラインです。
京の算数学解答#1210




