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京の算数学問題#1190

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で算数・数学専門の「アイデア数理塾」を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
子育てをしていると、「どこまで叱るべきか」「どんな叱り方をすればいいのか」と悩むことは多いですよね。
叱りすぎると萎縮してしまうし、叱らなければわがままになるのでは…と不安になるのは自然なことです。
本記事では、
- 親の叱り方で気をつけたいポイント
- 叱られることの本当の意味
- 第三者に叱られる経験がなぜ大切なのか
についてお話ししていきます。
1. 叱ることは「子どもを否定すること」ではない
まず大前提として、叱ることは「子ども自身を否定すること」ではありません。
あくまで 行動や態度を正すためのフィードバック です。
例えば、
- 宿題を忘れた → 「あなたはダメな子」ではなく「宿題をしなかったことがよくない」
- 友達を傷つけた → 「性格が悪い」ではなく「その行動は相手を悲しませる」
叱るときは 「行動」にフォーカスすること が大切です。
2. 親の叱り方で意識したい3つのポイント
① 感情的にならない
イライラしたときに叱ると、子どもは「怒られた」ことだけに意識が向き、何を直すべきかが伝わりません。
② 短く具体的に
長々と説教するよりも、シンプルに「ここがよくなかった」と伝える方が効果的です。
③ フォローを忘れない
叱ったあとに「次はこうすれば大丈夫だよ」と伝えることで、前向きに行動を修正できます。
3. 親だけでは限界がある「叱る役割」
ただし、どんなに工夫しても「親の叱り方」には限界があります。
- 叱る回数が増えると、子どもが聞き流すようになる
- 「どうせお母さん(お父さん)はいつも叱る」と反発心が強まる
- 親子関係が「叱る/叱られる」に偏ってしまう
実は、これらは珍しいことではありません。
4. 第三者に叱られる経験の価値
ここで大切なのが、 家庭以外の第三者に叱られる経験 です。
- 学校の先生に注意される
- 部活動のコーチに叱られる
- 塾の先生から「ここはやり直そう」と言われる
第三者に叱られると、子どもは「社会の中でのルール」を学ぶことができます。
また、親以外からの叱責は「新しい視点」や「客観性」があり、子どもにとって響きやすいのです。
5. 「フィードバックされる環境」が子どもを育てる
第三者から褒められたり叱られたりする事こそが子どもたちにとっては成長のきっかけになります。
自分の事は自分ではわからないもの。
むしろ、 多様な大人からフィードバックを受けることが、子どもを社会に適応できる存在へと育てていきます。
- 親 → 日常生活の基本的なルールを教える
- 学校や塾 → 学習や集団行動での責任を伝える
- 習い事の先生 → 技術や努力の大切さを叱りながら教える
このように、 褒められたり叱られたり相手が複数いること自体が、子どもの成長の財産 になるのです。
まとめ:叱り方に正解はない。でも「叱られる経験」は必要
親として「叱り方」を工夫するのは大切です。
けれども同時に、 家庭の外で叱られる経験を通じて、子どもはより広い世界を学んでいく ことも忘れてはいけません。
叱られることは「否定」ではなく「成長のきっかけ」。
そして、第三者に叱られることは、子どもが自立していくための大切なプロセスです。
親がすべて背負う必要はありません。
子どもにとって信頼できる第三者がいてくれることが、なによりの支えになるのです。
京の算数学 解答#1190
