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京の算数学問題#1161

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で数学と理科の塾「アイデア数理塾」を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
「小学生の算数が苦手なまま中学に進学したら大丈夫なの?」
保護者の方からよくいただく質問です。
結論からお伝えすると、算数の苦手を放置したまま中学に入ると、多くの子が数学につまずいてしまいます。なぜなら、中学数学は小学校の算数を土台にして学ぶ教科だからです。
この記事では、算数が苦手なまま中学に進学するとどうなるのか、そして今からできる対策についてお伝えしていきます。
算数と数学の違い
まずは、算数と数学の違いを整理してみましょう。
- 算数は「具体的なものを扱う教科」
→ 例:りんごが3個あります、2個食べました。残りはいくつ? - 数学は「抽象的に考える教科」
→ 例:x個から2個減らすと、残りは(x−2)個。
小学校で「具体的な数や図形」を通して学んだ内容が、中学では「文字や記号」を使って抽象化されていきます。
算数が苦手なままでは、この抽象的な考え方に対応するのが難しくなるのです。
算数が苦手な子が中学でつまずく場面
実際に、算数が苦手な子はどんな単元で苦労するのでしょうか?
1. 計算のスピードが遅い
算数の四則演算(足し算・引き算・かけ算・わり算)が不安定だと、中学の正負の数や方程式で時間がかかりすぎてしまいます。
2. 分数・小数が苦手
中学では「分数のまま式を処理する」ことが増えます。算数で分数計算が苦手だと、数学の基礎計算が大きな壁に。
3. 文章題が理解できない
算数の文章題が苦手だと、数学の一次方程式の文章題や関数の応用問題でつまずきます。
4. 図形の理解が浅い
算数の面積・体積の理解が弱いと、中学の図形証明や合同・相似で「何を使えばいいのか」が見えなくなります。
このように、算数の弱点はそのまま中学数学の壁になってしまうのです。
中学で起こる「算数苦手」の具体的な影響
実際に塾で見ていると、算数が苦手だった子が中学に入ってからこんな状況に陥ることが多いです。
- 数学のテストで点数が取れず、苦手意識がさらに強くなる
- 「勉強してもわからない」と自信を失い、他の教科にも影響する
- 数学の勉強にあまりにも時間を取られてしまう
特に中1の最初でつまずくと「数学=自分には無理」と思い込んでしまい、やる気が急激に落ちてしまうケースが目立ちます。
中学に入る前に克服したい算数のポイント
では、小学生のうちに最低限身につけておきたい算数の力はどんなものでしょうか?
- 計算の正確さと速さ
分数・小数を含む四則演算が安定していること。 - 割合の理解
中学の「比例」「関数」「確率」につながる重要単元。 - 図形の基本
面積・体積・角度の計算ができること。 - 文章題を整理する力
問題文を式に直す練習。図や表に整理できると強いです。
これらを押さえておくだけでも、中学でのつまずきを大きく減らせます。
保護者ができるサポート方法
「じゃあ、家でどうすればいいの?」と悩まれる方も多いと思います。
- 宿題の丸つけをするだけでなく、「どこで間違えたか」を一緒に確認する
- 解けなかった問題は答えをすぐに教えるのではなく、「まずここまではできたね」と過程を認める
- 学年をさかのぼって弱点を補う(例:小5の子が割合でつまずいていたら、小4の小数・分数から復習する)
大事なのは「できるところから自信を積み重ねる」ことです。
まとめ:算数の苦手は早めに手を打とう
算数が苦手な子は、中学に入ると数学でつまずく可能性が高くなります。
- 中学数学は算数の延長であり、基礎の積み重ねが必要
- 苦手を放置すると自信を失い、勉強全体に影響が出る
- 小学生のうちに計算力・割合・図形・文章題の基礎を固めておくことが大切
アイデア数理塾では、算数につまずいた小学生が中学でスムーズに数学に入れるよう、一人ひとりに合わせたサポートを行っています。
「うちの子、算数が苦手で中学が心配…」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
京の算数学 解答#1161
