数学コラムの目次
京の算数学問題#1124

アイデア数理塾はこちら
算数学コラム
こんにちは。京都市中京区で塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
「人は自分の作り出した世界で生きている」──
この言葉は、同じ現実を見ていても、一人ひとりの脳が情報をどう解釈するかによって、それぞれ異なる世界を作り出していることを表しています。
心理学では、このような思い込みや偏りを「バイアス」と呼びます。
今回は、子育てで特に気をつけたいバイアスについてお話しし、少しでも子育てが楽になるヒントをお伝えします。
バイアスとは?
バイアスとは、私たちが無意識に抱く偏りや思い込みのことです。
例えば、「子育ては母親がすべきもの」という考えもバイアスの一つです。
脳は情報を効率的に処理するために、このような思い込みを作りやすいのです。
しかし、このバイアスに気づかずにいると、固定観念で物事を判断し、知らず知らずのうちに自分や子どもに負担をかけてしまいます。
子育てで気をつけたいバイアス3選
1. 透明性の錯覚
「自分の感情や考えが、相手にすべて伝わっている」と錯覚するバイアスです。
子育てでは「言わなくてもわかってくれているだろう」と思いがちですが、子どもは意外と理解していないことも多いもの。
だからこそ、伝えたいことは具体的に丁寧に説明しましょう。
「どうしてそう思うのか」「どんな行動を期待しているのか」を言葉にすることで、誤解や摩擦が減ります。
2. 対応バイアス
物事の一部分だけを見て全体を判断してしまう偏りです。
例えば、学校での小さなトラブルを見て「うちの子は問題児だ」と決めつけることもこのバイアスの影響です。
対応バイアスを避けるためには、「なぜそうなったのか」「背景には何があるのか」を冷静に考える習慣が必要です。
それにより、子どもに適した支援が見えてきます。
3. アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)
無意識のうちに持つ思い込みで、例えば「子育ては自己犠牲が当たり前」などが代表例です。
この偏見が強いと、親自身が疲れ果ててしまい、子育てがつらくなります。
つらいと感じたら、まずは自分の気持ちを書き出し、思い込みを「見える化」してみましょう。
その紙を破って捨てる行為は、心理的な解放感を生み出すこともあります。
バイアスに気づくことが心を楽にする第一歩
バイアスは決して悪いものではありません。むしろ、脳が効率よく働くために必要な仕組みです。
ただ、バイアスに縛られて苦しくなるなら、その影響を意識的に減らすことが大切です。
子育ては自分自身の思い込みを見つめ直し、柔軟に向き合うことで、親子双方が居心地の良い関係を築けます。
アイデア数理塾・油谷からのメッセージ
子育てで感じるストレスや不安は、無意識の思い込みが原因になっていることが多いです。
今回ご紹介したバイアスに気づき、少しずつ意識を変えていくことで、心が楽になり、子どもともよりよい関係を築けるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました。
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1124
