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京の算数学問題#1086

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で数学・算数と理科を指導している、アイデア数理塾の油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
先日、ある保護者の方からとても嬉しいご報告をいただきました。
「うちの子が“塾に行くのが楽しみ!”と言っているんです」
勉強って本来、知ることの楽しさやできるようになる達成感を感じる場であるべきです。
でも、今の子どもたちはテストや点数に追われるあまり、学びが“義務”になってしまいがち。
だからこそ、私たちは「塾=教育文化の再建」を掲げて、アイデア数理塾をスタートしました。
こうした言葉をいただけるのは、本当に嬉しい限りです。
さて、今回のテーマは「偏差値」。
点数と違って少しわかりづらいかもしれませんが、実はお子様の学力を正しく把握するためにとても大切な考え方なんです。
偏差値とは?シンプルに言うと「自分の位置を示す数値」
まず、偏差値は以下のような数式で計算されます。
偏差値 = (得点 − 平均点) ÷ 標準偏差 × 10 + 50
この式を簡単に言い換えると…
「平均点が50だとしたとき、自分はそこからどれくらい上か、下かを示す」
というものです。
この計算で重要なのが「標準偏差」という言葉。
これはテストを受けた全体の点数のばらつきを示します。
- 点数がバラバラなら「標準偏差が大きい」
- 点数が近いなら「標準偏差が小さい」
つまり、偏差値は「自分の点数だけ」ではなく、「周りの点数との関係性」も加味した相対評価なのです。
点数が下がっても偏差値が上がるってどういうこと?
「数学の点数が70点から65点に下がりました。成績も落ちたのでしょうか?」
こういうご相談をよくいただきます。
でも、ここで一番大切なのは「平均点との関係」です。
例えば:
- 中間テスト:70点(平均73点)
- 期末テスト:65点(平均65点)
点数は下がっていますが、偏差値で見ると、期末テストの方が良い評価になります。
なぜなら、平均点と同じ=偏差値50だからです。
つまり偏差値は、「自分の位置を全体の中で見るための鏡」なのです。
模試の種類でも偏差値は変わる?その理由とは
偏差値は「母数」によっても変わります。
- 校内模試:学校内だけのデータ → 小さな世界
- 全国模試:全国の受験者 → 大きな世界
たとえば、学校内で偏差値60を取っても、全国模試では偏差値55になることも。
これは、全国模試の方がレベルも人数も幅広いためです。
どの模試の偏差値かを確認することも、学力を正しく判断するポイントになります。
偏差値を味方に!点数だけに惑わされない視点を持とう
成績表を見たとき、つい「点数」だけで一喜一憂してしまいがちです。
でも本当に大切なのは、
- どこができていて
- どこに課題があり
- どこを目指すか
を冷静に見極めること。
偏差値はそのためのツールです。決して「高いから良い」「低いからダメ」ではありません。
自分の現在地を知るためのコンパスのようなものなんです。
まとめ|偏差値を正しく理解し、学びに活かそう
偏差値を知ることで、点数だけでは見えない「学力の本当の姿」が見えてきます。
- 偏差値は相対評価。点数よりも全体との比較が重要。
- 模試の種類によって偏差値は変わる。母数をチェック!
- 偏差値は自分の現在地を知るためのツール。学習計画に役立てよう!
偏差値に対する正しい理解があれば、目標に向かって迷わず進めるようになります。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉がお届けしました!
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1086
