京の算数学問題#1068

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算数学コラム
はじめに:文字式ってなんのためにあるの?
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
中学数学に入って最初に出てくる「文字式」は、多くの生徒が「なんでわざわざ文字を使うの?」と疑問に感じる単元です。
でも、文字式は単なる記号遊びではなく、
「いろんな数にも対応できる、便利な“計算のルール”の言語」
として使える大事な道具なんです。
このページでは、文字式の使い方とルールを自然に身につけるコツと、実際の例を紹介します。
1. なぜ「文字」を使うの?
文字式=どんな数でも当てはまる式
たとえば、長方形の面積は「縦 × 横」で求めますよね。
具体的な数字がわかっていれば
面積 = 4 × 6 = 24(cm²)
でも、縦が何cmかまだ決まっていないときに、どうしますか?
面積 = たて × よこ
→ 文字を使って「x × 6」と表せば、あとでxに数を入れるだけ!
このように、「まだ決まっていない数」や「何度も使いたいルール」を表すときに、文字は大活躍します。
2. 文字式の基本ルール(暗記でなく意味で理解)
① かけ算の記号は「省略」する
3 × x→ 3x
a × b→ ab
かけ算は「記号を省略する」のがポイント。
特に xを使うとき、「×(かける)」と見間違いやすいため、省略して 3x と書くルールになっています。
② 文字は「数字→アルファベット順」に並べる
baよりも ab
2xy は yx2ではなく 2xy
これは「統一された書き方」をすることで、間違いや読み間違いを減らすためです。
③ 同じ文字が複数出たら「指数」でまとめる
x × x → x²
a×a×b → a²b
これも「省略」のルールの一つ。
かけ算の回数を指数で書くのは、後の式変形でも重要になります。
3. 実生活で文字式を使ってみよう
文字式は計算だけでなく、ルールや関係性を表すときにも便利です。
お菓子をx個買ったときの金額
お菓子1つ120円なら?
金額=120x(円)
→「xに何個買うかを入れるだけ」で、すぐに計算できます。
兄と弟の年齢の差
兄:x歳、弟:3歳下
→ 弟の年齢=x−3
→ 文字式を使うと、「どんな年齢でも対応できる式」が作れます。
言い換えればオリジナルの公式が作れるわけですね。
4. よくあるミスと対策
よくあるミス | 正しい考え方 |
---|---|
2 × xを「2×x」と書く | ×は使わず「2x」にする |
x + x を「xx」と書く | 加法と乗法は別!x+x=2x |
3 × x × x「3xx」と書く | 正しくは「3x²」 |
「何をしているのか」をイメージすることで、ミスは自然に減っていきます。
5. 練習問題:式をシンプルに!
以下の式を、文字式のルールにしたがって書き直してみましょう。
- x × 5
- x × x × 3
- 2×a×b
- y+y+y
- a×a×a
【解答】
- 5x
- 3x²
- 2ab
- 3y
- a³
6. まとめ:文字式は「道具」=使って慣れる!
文字式は「見た目の新しさ」にびっくりするかもしれませんが、本質はとてもシンプルです。
- 「どんな数にも対応する便利な書き方」
- 「ルールを省略してスマートにする道具」
と考えることで、自然に使いこなせるようになります。
まずは「かけ算は省略」「文字は順番」「指数でまとめる」の3つを意識してみましょう!
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!
算数・数学好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1068
