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京の算数学問題#994

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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
定期テストの成果を上げたり、受験を乗り越えるためには、自分の苦手な部分を受け入れて改善していくことが欠かせません。
ですが、苦手なことに取り組むには勇気が必要です。特にプライドが高いお子さんの場合、「できない自分」を受け入れることが難しく、なかなか一歩を踏み出せないことがあります。
今回は、そんなプライドが高い子どもたちが抱えている気持ちや、適切な関わり方についてお話ししていきます。
プライドが高い子どもの特徴とは?
プライドが高い子どもには、2つのタイプがあります。
1. ポジティブなタイプ
- 自分に自信を持っている
- 苦手なことにも前向きに取り組む力がある
- 失敗しても乗り越えようと努力する
このタイプの子は、プライドの高さが壁を乗り越える原動力になります。
2. ネガティブなタイプ(今回はこちらを扱います)
- 自分に自信がない
- 「できない」と思い込んでしまう
- 他人より優位に立とうとする
- 苦手なことに取り組もうとしない
このタイプのプライドの高さは、自信のなさが原因です。
「自分ができないことを認めたくない」「できない自分を見せたくない」という気持ちから、無意識に逃げてしまうのです。
プライドが高い子どもによく見られる行動
ネガティブなタイプのプライドが高い子どもには、以下のような行動が見られることがあります。
- 苦手なことに取り組もうとしない
- 自分ができるレベルよりも手前で限界を作ってしまう
- 言い訳が多い(「時間がなかった」「先生の説明が悪かった」など)
- 人や社会を見下す発言が目立つ
- 完璧主義で失敗を恐れる
「自分ができないことを知られるくらいなら、やらない方がいい」と考えてしまうため、新しいことに挑戦する気持ちがなかなか生まれません。
プライドが高い子どもの気持ち
プライドが高い子どもの根底にあるのは、「認めてほしい」「褒めてほしい」という承認欲求です。
「どうせ私はできないから」と口にしていても、実は「できるようになりたい」「頑張っていることをわかってほしい」と思っています。
そのため、子ども自身が「できた」と思える体験を積み重ねることが、プライドの高さを和らげる第一歩になります。
◇ 成功体験が不足している
- 成功したことがあっても、本人が「できた」と感じていない
- 「まだまだ足りない」「もっと頑張らないと」と自分を追い込む
◇ 承認欲求が満たされていない
- 周囲から認めてもらえない
- 努力しているのに評価されない
「やればできる」は逆効果になることもあります。
「やればできるのに、なぜできないの?」と言われると、「今の自分を否定された」と感じてしまうのです。
苦手を受け入れるために大切なこと
プライドが高い子どもが苦手なことを受け入れるためには、自己肯定感を高める必要があります。
1. 良いところをしっかり伝える
子ども自身では、自分の良いところに気づきにくいものです。
「ここが良かったね」「頑張ったね」と、具体的に伝えることで、自己肯定感が高まります。
例
- 「計算ミスはあったけど、途中までは正しくできてたよ!」
- 「自分で最後までやりきったのが偉いね!」
2. できた部分を褒める
できたことに目を向けることで、子どもは自信を持てるようになります。
「ここまでできたのがすごいね!」
「前よりスムーズにできるようになったね!」
具体的な言葉で褒めることで、**「次も頑張ろう」**という気持ちが生まれます。
3. 小さな成功体験を積ませる
「苦手なことができた!」という成功体験が増えると、
「やればできる」という感覚が芽生えてきます。
例
- 短時間でできる課題を出す
- 1回で満点を目指すのではなく、「半分正解」を目標にする
最初から完璧を目指さずに、「できた!」という実感を積み重ねることが大切です。
過度な期待はNG
「やればできる」「頑張ればできるはず」という期待が、子どもにプレッシャーを与えることもあります。
子どもが一生懸命取り組んだ結果に対して、
「結果がどうであれ、頑張ったこと」を認めてあげることが大切です。
「やればできる」は「今はできていない」という意味に受け取られることがあるため、注意が必要です。
大切なのはバランス
- 「頑張ったこと」を認める
- 「結果が出たこと」を評価する
- 失敗しても「挑戦したこと」を褒める
このバランスが取れると、プライドの高さが自然と和らぎ、子ども自身が自信を持てるようになります。
まとめ
プライドが高い子どもには、
- できた部分をしっかり認める
- 自分のペースで挑戦させる
- 小さな成功体験を積み重ねる
- 「やればできる」と無理に励まさない
これらを意識することで、プライドの高さは自然と和らぎ、苦手なことにも取り組めるようになります。
「できた!」という体験を積み重ねて、自己肯定感を高めることがポイントです。
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました。
京の算数学 解答#994
