京の算数学問題#946
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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
「学校のテストは解けるけど、模試になるとできない」
「中学に入って急に数学が苦手になった」
こんな悩みを持つ保護者の方も多いのではないでしょうか?
実は、算数が苦手な子どもには特有の「思考のクセ」があり、これが成績に大きな影響を与えています。今日は、その思考のクセを見抜き、改善するヒントをご紹介します!
① 単元テストの「なんとなく解ける」沼
小学生が受ける単元テストでは、習ったばかりの範囲だけが出題されます。
たとえば:
- 足し算を習った後のテストでは、問題文をしっかり読まなくても数字を足せば正解になる
- 掛け算を習った後のテストでは、「掛け算を使う」だけで解けてしまう
このように、深く考えず「なんとなく」で解けてしまう経験が続くと、応用問題や複雑な文章題で壁にぶつかるようになります。
特に兆候が出やすいのは、小学4年生ごろです。
【改善のポイント】
「なぜそう答えたの?」と問いかけ、子どもが自分の考えを説明できるよう促しましょう。
説明ができなければ、それが改善のヒントになります。
② 面積問題に現れる「丸暗記の弊害」
たとえば、長方形の面積の求め方は「縦×横」です。
しかし、それを丸暗記してしまうと、以下のような応用問題でつまずきます:
- 長方形が複数重なっている場合
- 面積から縦の長さや横の長さを求める場合
【よくある間違い】
- 面積の数値と長さの数値を混同して計算する
- 面積と長さを足してしまう
【改善のポイント】
子どもが問題を解く際に「これは何を表す数値なのか?」と単位を意識する習慣をつけさせましょう。
具体的には、「cm²は面積」「cmは長さ」といった単位をしっかり確認するよう指導することが大切です。
③ 中学生に多い「なぜ?」思考で手が止まる現象
中学生になると算数から数学へと進みます。
数学では公式や定理が増えるため、「なぜそうなるのか?」を考える場面が多くなります。
しかし、時にはこんな状態に陥ることも:
- 極端な「なぜ?」思考が原因で、手が止まる
- 「1+1=2」にまで疑問を持ち、先に進めない
もちろん、「なぜ?」を考えることは大切です。
しかし、数学の定理の中には「そう定義したほうが便利だから」という理由で成り立つものもあります。
深く考えすぎることで、学習が停滞してしまうこともあるのです。
【改善のポイント】
すべてを深掘りする必要はありません。「これはそういうものだ」と割り切り、まずは公式を覚える「スルースキル」を教えましょう。
学習が進むうちに自然と理解が追いつくことも多いです。
④ 思考のバランスを取ることが大切!
学習において重要なのは、「なぜ?」と思考する力と、「まずはそのまま覚える」という割り切りのバランスです。
例えば:
- 丸暗記ばかりで「なぜ?」が不足している場合は、「どうしてそうなるのか?」を考える時間を取りましょう。
- 「なぜ?」を考えすぎて手が止まる場合は、「まずはそのまま覚えてみよう」とアドバイスしましょう。
子どもがどちらに偏っているのかを把握し、逆のアプローチを取り入れることで、柔軟な発想力が育まれます。
まとめ:思考のクセを見抜いて伸ばすサポートを!
算数や数学でつまずく原因には、子ども特有の「思考のクセ」が関係しています。
保護者の皆さんがそのクセを理解し、適切なサポートを提供することで、学習の壁を乗り越える手助けができます。
ぜひお子さんに「なぜそう思ったの?」と優しく問いかけてみてください。そこから成長のきっかけが生まれるかもしれません!
以上、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
算数好きあつまれ〜!