タブレット教育は果たしてうまくいくのか? 京の算数学#889

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!


タブレット教育は果たしてうまくいくのか?

最近、教育の現場で進むICTについて考える機会が増えました。小学校低学年からタブレットが支給され、プレゼンテーション作成やプログラミング、さらには宿題の提出までデジタル化されています。

確かに便利になった部分は多く、授業や宿題の効率化が進んでいます。しかし、子どもたちを見ていると新たな課題も感じられます。この記事では、私がタブレット教育について考えたことをお話しします。


視力低下や目の疲れを訴える子どもたち

まず気になるのが、視力低下や目の疲れを訴える子どもたちの増加です。

最近のアンケート調査でも、目の疲れや視力の低下を感じる小学生が増えているという結果を見かけました。

学校でも家庭でも、遊びですらデジタル機器を使う機会が多くなっています。

そのため、遠くを見たり近くを見たりするピント調節のトレーニングが不足してしまうのかもしれません。

視力低下が学力にも影響を及ぼす

視力が低下すると、目の疲れから集中力が切れやすくなり、文章をスムーズに読むことも難しくなります。
実際、私が指導した生徒の中には乱視の影響で数字を正確に数えられない子もいました。

視力は単なる身体的な問題に留まらず、学力低下の要因にもなり得る重要なテーマです。


ノートを書く力が育ちにくい現状

タブレット教育のもう一つの課題は、ノートを書く力の低下です。

タブレットでは文字を入力すれば補正機能で整えられ、誰もが読めるフォントで表示されます。一見便利ですが、これは手で文字を書く力や、まとめる力を鍛える機会を減らしているとも言えます。

コピペで完了?学ぶ過程が省略される

調べ学習も、紙媒体を使って情報をまとめるプロセスを経てこそ理解が深まります。

しかし、タブレットではコピペだけで作業を終えることができてしまいます。

また、ノートの取り方が分からない生徒を指導する機会が増えたことも実感しています。

ノートを取れないと、授業でどこが重要で、何を考えるべきかを理解する力が育ちません。
この点はデジタル化の副作用と言えるでしょう。


ICT教育の成果:処理能力の向上

一方で、タブレット教育がもたらしたポジティブな変化もあります。

それは、子どもたちの処理能力が向上したことです。

例えば、危険予測をする力が高まったり、自分で情報を整理しながら考える力が育ったりといった成果を感じています。
ICT教育がもたらす新しい学びの形は確実に効果を上げています。

しかし、アナログな教育方法(ノートを書く、紙に書き出すなど)の重要性を無視してはいけません。

両者のバランスを考えることが、これからの教育には求められると思います。


タブレット教育、導入のタイミングが鍵

私の結論として、タブレット教育の導入時期が早すぎるのではないかと感じています。

小学4年生からの導入がベスト?

私見ですが、タブレットの導入は小学4年生以降が良いのではないでしょうか。

視力が安定し、自我が育ち始めるこの時期であれば、デジタル機器を過剰に扱うことなく、適切な使い方を学ぶ余裕が生まれると思います。

また、低学年ではアナログな学習方法をしっかり経験させるべきです。

手を使って書き、考え、体験することが、子どもたちの健全な成長を促すと信じています。


まとめ

タブレット教育は便利で効率的ですが、その利便性に依存することで子どもたちの成長に大切な力が失われるリスクがあります。

特に、視力低下やノートを書く力の欠如は、子どもの将来に大きな影響を及ぼしかねません。

一方で、ICT教育の成果も確かにあります。

そのため、アナログとデジタルをバランスよく取り入れながら、子どもの発達段階に合った教育方法を模索していくことが必要だと感じます。

タブレットの導入は便利な反面、子どもの健全な成長を第一に考えたタイミングで始めるべきだと思います。

この記事が、教育のあり方を考えるきっかけになれば幸いです。

京都市中京区のアイデア数理塾、油谷でした!

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