京の算数学問題#853
算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
打たれ弱い子どもが増えている理由と、本当に必要な心の力とは?
打たれ弱い子どもが増えているとよく耳にします。
その理由として考えられるのは、今の社会が抱える不安感です。
ニュースでは多くのネガティブな情報が流れ、大人も先行きの見えない世の中に不安を感じがちです。
こうした雰囲気は知らず知らずのうちに子どもにも伝わり、チャレンジ精神や自信を持つことを難しくさせています。
実際、現在の社会にはリスクを避けようとする風潮が強く、「○○になったらどうするの?」が口癖になりがちです。
しかし、子どもが成長するうえでは、根拠のない自信や失敗を恐れず挑戦する気持ちが大切です。
リスクヘッジが優先されると、失敗の経験が減り、失敗から立ち直る力が育まれないまま大人になってしまいます。
今の子どもたちに本当に必要な「レジリエンス」という力
これからの社会で求められるのは、失敗や挫折を未然に防ぐ力ではなく、失敗しても立ち直り、前に進める力、すなわち「レジリエンス(resilience)」です。
レジリエンスとは、折れたときにどう対応し、再び挑戦できるかを支える「反発力」や「柔軟性」を指します。
これは、子どもたちが成長していくうえで重要な能力です。
レジリエンスを育てるための3つの要素
レジリエンスには以下の3つの要素があります
1.新奇性追求
新しいことに興味を持ち、挑戦する意欲。
2.感情調整
自分の気持ちをうまくコントロールする力。
3.肯定型未来志向
将来に対する楽観的な視点を持つこと。
これらの要素をバランスよく育むことで、子どもたちのレジリエンスが強化されます。
レジリエンスを育てるための5つの段階
レジリエンスは次の5段階で育まれます:
1. 生活習慣のコントロール
健康的な生活習慣が土台です。規則正しい生活やバランスの取れた食事は、心身の安定に繋がります。
2. 他者への信頼
身近な人に頼り、助けられる経験を通じて、他者や社会への信頼感が養われます。
3. 自分で選択する
自分で選んだ行動には自分で責任を持つ意識が伴い、自己肯定感が高まります。
4. 組織での役割を持つ
例えば、学校での日直や家庭での食器片付けなど、自分の役割を持つことで、他者と協力する大切さを学びます。
5. 第三者のサポート
家族以外の人に支えられることで、自分を客観的に見る力がつき、柔軟に自己を捉えられるようになります。
まとめ
レジリエンスを持つことで、子どもたちは自ら困難に向き合い、失敗を乗り越え、成長する力を手に入れることができます。
「折れることは悪いことではなく、成長の機会」と捉える教育が、今後ますます重要になっていくでしょう。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷がお届けしました。