天才数学者ピタゴラスの人生 京の算数学#811

京の算数学問題#811

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

数学といえば、定理に人の名前がついていることがよくありますよね。

その中でも、最も有名と言っても過言ではないのが「ピタゴラスの定理」。

古代ギリシャの数学者ピタゴラス(紀元前582年〜紀元前496年)に由来するこの定理は、直角三角形において斜辺の二乗と、残り二辺の二乗の和が等しいことを示しています。

簡単に言えば、A² + B² = C²という関係ですね。この定理は、私たちが学校で最もよく使う定理の1つでもあります。

しかし、実はこの定理が本当にピタゴラスによって発見されたのかどうかはわかっていません。

ピタゴラス以前にも同じ定理を証明していた学者が存在していたという記録もあります。

それでも「ピタゴラスの定理」として名が残っているのは、彼がこの定理を土台に現代数学の基礎を築き上げたからでしょう。

今日はそんなピタゴラスの生涯と、彼にまつわる奇妙なエピソードについてお話しします。

ピタゴラス教団の創設

ピタゴラスは単なる数学者ではなく、熱心な宗教家でもありました。

彼は知識を求め、エジプトやバビロニアなど世界各地を20年以上にわたり旅をし、その間にさまざまな学問や知識を身につけました。

そしてイタリア半島のクロトンという場所に戻り、秘密結社「ピタゴラス教団」を創設します。

この教団は、単なる学びの場ではなく、非常に厳格な宗教団体でした。

教団に入団するためには、まず全財産を教団に献上し、占いによる入団審査を受ける必要がありました。

入団後、弟子たちは数年間、沈黙を守り、上級生の教えをひたすら聞き、理解することが求められました。

言葉にして表現することは許されず、ただひたすら内面的な学びに徹するという修行が行われていたのです。

ピタゴラスが教団で最も重視していたのは「数の神秘」でした。

彼は宇宙の調和が数によって成り立っていると信じており、あらゆる事象を数で説明しようとしました。

数学への狂信:弟子を殺したエピソード

ピタゴラスの数への執着は、ある意味で狂信的とも言えます。

彼は「無理数」という数の存在を理解することができませんでした。

無理数とは、例えば√2のような、分数で表せない数のことです。

当時のピタゴラスは「全ての数は整数の比で表せる」と信じていました。

ある時、ピタゴラスの弟子の一人が「無理数」の存在に気づき、これを口外してしまいます。

それに激怒したピタゴラスは、その弟子を殺してしまったというエピソードが伝わっています。

数の真実を追求する姿勢が、彼を狂信的な行動にまで駆り立てたのでしょう。

このエピソードは、ピタゴラスがいかに数学に心酔していたかを象徴する出来事です。

ピタゴラスの最期

ピタゴラスの最期は、彼の数々の功績とは裏腹に、悲劇的なものでした。

一説によれば、彼は自身の教団が次第に権力を強めていくことに不安を抱いた民主派の人々に襲撃され、85歳で殺害されたと言われています。

彼の多くの弟子も、この襲撃で命を落としました。

ピタゴラスは「友愛数」や「完全数」といった特別な数の組み合わせを神格化し、これらの数が神とのつながりを示すものだと信じていました。

彼にとって、数字は単なる計算の道具ではなく、宇宙の真理を象徴するものであり、神聖な存在でした。

この信念が彼を突き動かし、数学の世界に多大な影響を与えたのです。

数学者たちの奇妙なエピソード

ピタゴラスに限らず、数学者たちには奇妙なエピソードが数多くあります。

彼らの多くは、数に対して異常なまでの執着心を持ち、現実と非現実の境界が曖昧になることさえありました。

例えば、ニュートンは錬金術に没頭していたり、テスラは特定の数字にこだわりを持っていたりと、数学者たちはその独特な世界観に生きていました。

もちろん、数学は非常に美しい学問です。

数の組み合わせやパターンには、神秘的な魅力があります。

実際、数秘術やヌメロロジーといった占いも数をベースにしており、古代から現代に至るまで、数は特別な存在として扱われてきました。

しかし、ピタゴラスのようにその魅力に取り憑かれすぎると、現実とのバランスを失ってしまうこともあるようです。

終わりに

ピタゴラスの定理は、私たちが日常的に使う最も基本的な数学の一つですが、その背後にはピタゴラスの狂信的な数への探究がありました。

彼が数に捧げた情熱は、私たちが現代の数学を享受できる大きな礎となっています。

数学の定理や法則の背景には、時にその発見者たちの人間性や奇妙なエピソードが隠れています。

そうしたエピソードを知ることで、数学がただの学問ではなく、人々の情熱や信念が詰まった歴史の一部であることが理解できるのではないでしょうか?

以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!

算数好きあつまれ〜!

京の算数学 解答#811

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