京の算数学問題#843
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算数学コラム
少年野球チームでのブレインアクショントレーニング
少し前に少年野球チームに「ブレインアクショントレーニング」を指導しに行ってきました。
僕が指導の際に大切にしているのは、まず「なぜこれをやるのか?」という意味づけをしっかり伝えること。
その理由を理解してもらうことで、トレーニングの効果がより引き出されるからです。
その後は、選手たちとコミュニケーションを取りながら進めます。
子どもたちは楽しみながらも一生懸命トレーニングに取り組み、終わる頃には変化を感じる子もちらほら。
中には視野の広がりを感じた選手もいて、みんな驚いていました。
子どもとの会話で感じた「頭の良さ」
トレーニングが終わり、帰ろうとすると1人の子どもが僕にこう声をかけてきました。
「なんでそんなに頭がいいんですか?」
思わず笑ってしまいましたが、彼には僕が「頭が良さそう」に見えたようです。
理由を聞くと「速いボールを投げられたから」という実体験から来ているとのこと。
彼にとって「頭がいい」とは、何かしらの結果を出せること、特に速い球を投げられることが「頭の良さ」に繋がるように感じたのでしょう。
このエピソードから、彼の「頭がいい」という定義が面白いなと感じました。
僕自身、頭がいい人というのは「柔軟な発想を持っている人」だと思っています。
たとえば、新しい視点を持ち、ちょっとした説明で全体を把握できる力を持っている人が「頭がいい人」なのではないかと。
脳科学から見る「頭の良さ」
最近の研究では、脳の構造が「頭の良さ」にどう関わっているのかが少しずつ明らかになっています。
私たちの脳は1300gほどで、数千億ものニューロン(神経細胞)があり、その接合部分をシナプスと呼びます。
一見、頭がいい人は脳内のネットワークが発達していて複雑なイメージがありますが、実はその逆。
IQが高い人ほど脳の体積が大きいにもかかわらず、脳の配線がシンプルで効率的だという説があります。
つまり、無駄な接続が少なく、よりスムーズに情報を処理できる脳の構造が「頭の良さ」に繋がっているのかもしれません。
かつて「人間は脳の10%しか使っていない」という話がありましたが、今ではこの説は否定されており、私たちの脳は常にフル稼働しています。現在の課題は、いかに効率よく脳を使うかという点に移っているようです。
僕の脳もどんな構造をしているのか気になりますね(笑)。でも、やはり「頭がいい」と言われると素直に嬉しくなります。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷がお届けしました!