京の算数学問題#188
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京の算数学コラム
主要5科目とは英語、国語、理科、数学、社会の事を言いますが、数学の成績を上げたい場合数学の勉強だけをして他の科目がおろそかになったりしませんか?
効率良く点数を上げるためには、5教科の関連性を理解して勉強をしていくと良いです。
今回取り上げる未定係数法とは数学の連立方程式を用いて理科の化学反応式を解く方法です。この方法をマスターして数学と化学の点数をアップさせましょう!
化学反応式とは?
化学反応式とは化学変化の変化量や物質の変化を表した式です。
例えば酸素と水素が化合し水が出来る化学反応式の場合は、
2H2+O2→2H20
が水の化学反応式となります。
化学反応式の作り方
水の電気分解の化学反応式
( )H2O→( )H2 + ( )O2
→は正順方向反応を表しこの方向にしか反応が進まない事を表します。
係数は原子の数を表します。
つまり、この場合
左にHが2つ、Oが1つ
右にHが2つ、Oが2つ
あるので、左右の数を揃えるためには、左の水分子を2倍し右の水素分子を2倍すると原子の数が揃います。
未定係数法とは?
例えばこの水の電気分解の式でH2Oの係数を仮に1と仮定しましょう。
そうすると、
1H2O → 1H2 + 1/2 O2となります。
分子を消すために左右を2倍すれば
2H2O → 2H2 + O2となり同じ答えになりました。
このようにある特定の係数を1とおき比を考えると係数は出すことが出来ますが、もっと複雑な場合に登場するのが未定係数法です。
( )Zn + ( )HCl → ( )ZnCl2 + ( )H2
各係数を文字に置きます。
(a)Zn + (b)HCl → (c)ZnCl2 + (d)H2
そして各原子について関係性を方程式に表していきます。
・Zn原子について a=c
・H原子について b=2d
・Cl原子について b=2c
つまり、このような連立方程式を立てることが出来ます。
ここでa=1と仮定すると①式よりc=1—④
④を③に代入するとb=2—⑤
⑤を②に代入すると
d=1ということがわかります。
まとめると、a=1,b=2,c=1,d=1となるので、
答えは
(1)Zn + (2)HCl → (1)ZnCl2 + (1)H2 となる。
今回は全て整数になったので連立方程式で求めた係数がそのまま答えになるが、もし分数になったら全体を整数にする事を忘れないようにしよう!
不定係数法は高校化学でよく使用するのでぜひとも覚えておきたいポイントです^^
今日は連立方程式で化学を解くというお話でした!
5教科のつながりを考えて勉強するとすごくワクワクしますね^^
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷がお届けいたしました!