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京の算数学問題#1090

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で「アイデア数理塾」を運営している油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
子育てに関してよく聞かれる質問があります。
「褒めたほうがいいの?それとも、ちゃんと叱るべき?」
最近では、「褒めて伸ばそう」という教育方針が主流になってきました。
一方で、「叱らなければいけない場面もあるはず…」と悩む保護者の方も多くいらっしゃいます。
実は、「褒める=善」「叱る=悪」ではなく、どちらも子どもの成長には欠かせないものです。
この記事では、塾運営や家庭での指導経験から見えてきた、効果的な褒め方・叱り方のコツやバランスについてお伝えします。
褒めることの本当の意味と効果
子どもは、大人に認めてもらうことを何よりも喜びます。
「すごいね!」「よく頑張ったね!」と言われることで、
- 自分に自信が持てる
- 行動の方向性がわかる
- 承認欲求が満たされる
といったメリットがあります。
ただし、漠然と褒めすぎると“褒められるために行動する”子になってしまう可能性もあります。
自己肯定感は上がるどころか、不安定になるケースもあるのです。
大切なのは「褒めること=評価」ではなく、良い行動を確認し合う“対話”として活用することです。
叱ることの役割と愛情
一方で、「叱る」ことも重要です。
子どもが間違った行動をしたときに、
- それがなぜいけなかったのか
- 次にどうすればよいか
を伝えることで、子どもは社会性やルール、思いやりの感覚を育んでいきます。
叱るときにはエネルギーが必要です。
親も冷静でなければいけませんし、本気で向き合う覚悟が求められます。
だからこそ、子どもは「叱ってくれる大人=自分に本気で向き合ってくれる人」だと感じ、信頼関係が深まるのです。
褒めると叱るの“理想的なバランス”とは?
多くの保護者が悩むのが、「どのくらい褒めて、どのくらい叱るべき?」というバランスです。
私の体感では、褒める:叱る=8:2ぐらいがベストです。
- 褒めることで安心感と自信を育てる
- ときに叱ることで、ルールや他者との関わりを学ばせる
このバランスを意識すると、子どもの心が安定し、前向きに学びや生活に取り組めるようになります。
実践的!効果的な褒め方のコツ
1. オーバーリアクションで感情を伝える
マスク越しでは表情が伝わりづらい今、声・ジェスチャー・目元の動きなど、全身を使って喜びを伝えましょう。
例:「わあ!すごい!先生もめっちゃ嬉しいよ!」
2. 具体的に褒める
「えらいね」だけでは伝わりにくいこともあります。
「何がよかったのか」を明確に伝えることで、再現性のある行動が身につきます。
例:「最後までプリントを自分でやり切ったのが素晴らしかったね!」
3. 子どもの感想を聞く
「やってみてどうだった?」と聞くことで、子ども自身の内面が整理され、自己評価・自己肯定感が育ちます。
効果的な叱り方のポイント
1. 表情・声のトーンを変える
「本当にいけないことだった」ということを伝えるために、感情表現をコントロールします。
例:声を低めに、真剣な表情で。
2. 一度に一つだけ伝える
叱るときにあれこれ言いすぎると、子どもには伝わりません。1回の注意は1テーマだけに絞るのが鉄則です。
例:「約束を守らなかったこと」だけを取り上げる。
3. 叱ったあとにフォローする
叱られたあと、肯定的な一言やリセットの機会があると、子どもは立ち直りやすくなります。
例:「でも、朝は自分で起きられたのはすごかったね。」
4. 最後は“未来”に目を向ける
「次はどうする?」と前向きな行動目標に導いて終わることで、叱る=学びの時間に変わります。
褒める・叱るが苦手なときは?
「叱ると嫌われるかも…」
「褒め方がわからない…」
というお悩みもよく耳にします。
そんなときは、まず“事実を認める”だけでもOKです。
- 「最後までやったね」
- 「時間通りに帰ってきたね」
それだけで子どもは「見てくれてるんだ」と感じます。
大切なのは評価ではなく“関心”と“信頼”です。
まとめ:子どもと一緒に“関係を育てる”視点で
子育てには、正解がありません。
だからこそ、褒める・叱るを通して、子どもとの関係そのものを育てていくことが大切です。
- 褒めることで自信が生まれ
- 叱ることでルールや相手への思いやりを学び
- バランスをとることで、信頼と自立が育ちます
大人も子どもも、一緒に育ち合う存在だと考えれば、褒め方や叱り方にも余裕と優しさが生まれてきます。
子どもの笑顔のために、ぜひあなたらしい関わり方を見つけてください。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾
油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
子育ても、学びも、前向きに楽しんでいきましょう!
京の算数学 解答#1090
