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京の算数学問題#1272

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算数学コラム
保護者の方から、よくこんな声を聞きます。
「答えは合ってるのに、テストの点が安定しなくて…」
「途中式を書かないんですけど、頭の中でやってるみたいで」
実はこれ、
成績が伸び悩む子にとても多いパターンです。
結論から言うと、
途中式を書かない=考えていない、ではありません
でも、伸びにくくなる“理由”ははっきりあります
今日はその理由を、塾での実例をもとにお話しします。
① ミスの原因が「見えない」から直せない
途中式を書かない子の一番の問題はここです。
間違えても、なぜ間違えたか分からない
- 計算ミス?
- 式の立て方?
- 数字の読み違い?
- 途中で考えがズレた?
途中式がないと、ミスの原因をたどれません。
結果的には
- 「なんか間違えた」で終わる
- 次も同じミスをする
- 点数が安定しない
これは、
努力不足ではなく“改善できない状態”なんです。
② 「合っているかどうか」しか見なくなる
途中式を書かない子ほど、勉強を理解することからクイズゲームのようにただ正解か不正解か?を重要視しがちです。
でも本当に大事なのは…
- どう考えたか
- どこで判断したか
- なぜその式になったか
途中式は、考え方そのものの記録です。
これがないと、「運よく合った問題」と
「本当に理解して解けた問題」の区別がつきません。
③ 応用問題で一気に止まる
途中式を書かない勉強は、基本問題までは通用します。
- 文章題
- 条件が多い問題
- 問いがひねられた問題
になると、
頭の中だけでは整理しきれなくなります。
- 何から手をつけていいか分からない
- 条件を落とす
- 途中で混乱する
途中式は、考えを外に出して整理する道具です。
これがないと、難しい問題ほど不利になります。
④「説明できない=理解が浅い」状態になる
最近のテストや入試では、
- 考え方を書く
- 理由を説明する
- 式の意味を問う
こうした問題が増えています。
途中式を書かない子は、
- 自分では分かっているつもり
- でも言葉にできない
- 書こうとすると止まる
という状態になりやすい。
これは、
理解していないのではなく、
「表現する練習をしていない」
だけなんです。
⑤ 実は「途中式を書かない子」ほど真面目
意外かもしれませんが塾で見ていると、
途中式を書かない子の多くは
- 早く終わらせたい
- きれいに書きたい
- 間違えたくない
- 自分のやり方に自信がある
つまり、手を抜いているわけではない。
ただ、
「書く意味」を知らないだけだと言えます。
途中式は“たくさん書く”必要はありません
大事なのは量ではなく、最低限で良いです。
① 式が変わるところだけ書く
全部書かなくてOK。
「考えが切り替わる所」だけでいい。
② 途中で使った数字を残す
頭の中に置かず、紙に置く。
それだけでミスは減ります。
③ 間違えた問題だけは必ず書く
正解した問題は簡単でいい。
間違えた問題こそ、丁寧な途中式が必要です。
最後に
途中式を書くことは、頭が悪いから必要なのではありません。
むしろ、
伸びる子ほど、途中式を“自分のために”書いています。
途中式は、
- 先生のため
- 親のため
- 採点者のため
ではなく、
「未来の自分が間違えないためのメモ」
これに気づいた子から、成績は静かに、でも確実に伸びていきます。
京都市中京区・アイデア数理塾では
途中式についても、
- なぜ書くのか
- どこを書けばいいか
- 書きすぎないコツ
- 見直しにつながる書き方
を丁寧に指導しています。
「答えは合っているのに伸びない」
そんなお子さんほど、
途中式の使い方で大きく変わります。
京の算数学 解答#1272




