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京の算数学問題#1058

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で学習塾を運営している、アイデア数理塾の油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
海外旅行、国際電話、世界のニュースなど、私たちの生活と密接に関わっている「時差」。
でも、ふと疑問に思いませんか?
「どうして日本と外国では時間がずれているの?」
「時差ってどうやって決まってるの?」
今回は、小学生にもわかるように「時差が起こる理由」やその仕組みについて、算数や理科の視点も交えてわかりやすく説明します!
そもそも「時差」とは?
時差(じさ)とは、国や地域ごとに“時間”がずれていることを意味します。
たとえば
- 日本が午前9時のとき
- イギリスでは午前0時(9時間の時差)
このように、同じ瞬間でも世界のどこにいるかで「今何時か」が変わるのです。
時差はなぜ起こるの?
理由その1:地球は自転している
地球は24時間で1回、自分で回っています(これを自転といいます)。
この自転によって、
- 太陽の光が当たっている場所は昼
- 光が当たっていない場所は夜
となり、場所によって時間帯が変わるのです。
時差の仕組みは「経度」がカギ!
地球は丸く、ぐるっと360度の球体です。
そして、地球は
- 24時間で360度自転する
→ つまり 1時間で15度回転する
ということは…?
経度が15度違うと、時間が1時間ずれる!
これが時差の基本の仕組みです。
標準時と時差の関係
それぞれの国には「標準時(ひょうじゅんじ)」という基準の時間があります。
これは、その国の中心となる経線(標準時子午線)で太陽が真上にくる時を「正午(午後0時)」と決めるというルールです。
たとえば
- 日本の標準時子午線は 東経135度(兵庫県明石市)
- 世界の基準となる経線は イギリスのグリニッジ(経度0度)
この2つの経度の差は 135度
→ 135 ÷ 15 = 9時間の時差があるというわけです。
だから、イギリスが午前9時のとき、日本は午後6時ということになります。
東に行くと時間が進み、西に行くと時間が戻る
- 東に15度進むと+1時間
- 西に15度進むと−1時間
この法則が、時差を考える上での基本です。
国際日付変更線とは?
時差にもう一つ大事な要素が、「国際日付変更線」です。
これは、日付が変わる場所を決める線で、太平洋を縦に走る線です。
この線を越えると、「日付が1日ずれる」ことになります。
たとえば
- 東から西に渡ると → 日付が1日進む
- 西から東に渡ると → 日付が1日戻る
このルールのせいで、海外旅行では「2泊5日」のような一見不思議な旅程になることもあります。
まとめ:時差は地球のリズムから生まれる
時差が生まれる理由をまとめるとこうなります:
原因 | 内容 |
地球の自転 | 地球が24時間で1回転する |
経度 | 経度15度ごとに1時間のずれが生まれる |
標準時 | 国ごとに決まっている基準時間 |
国際日付変更線 | 東西をまたぐと日付が1日変わる |
つまり、時差は「地球のリズム」が作り出している自然な現象なんですね。
補足:時差は算数や理科の知識で理解できる!
中学1年生の地理で学ぶ内容ではありますが、内容をよく見ると「360 ÷ 24 = 15」や「135 ÷ 15 = 9」など、算数の考え方がたくさん出てきます。
算数と理科がつながると、こんなに面白いんですね!
まとめ
身近なことを理数の視点で考えると、学ぶことがぐんと楽しくなります。
「なるほど!」「なんでだろう?」という気持ちを大切に、どんどん世界を広げていきましょう!
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京の算数学 解答#1058
