数学コラムの目次
京の算数学問題#993

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算数学コラム
1. まずは「考える時間」を与える
宿題を見ていると、子どもが手を止めて考え込んでしまうことがあります。
そんな時、すぐに「ここはこうだよ」と教えてしまっていませんか?
考える力を養うためには、「自分で考える時間」が必要です。
◇ すぐに答えを言わずに待つ
- 子どもが手を止めて考え始めたら30秒〜1分は黙って待ってみる
- その間に答えを教えたり、「どうしてできないの?」と言わない
考える時間を与えることで、自分で問題を解決しようとする力が育ちます。
◇ ヒントを与える
もしも子どもが長く手が止まってしまったら、ヒントを与えてみましょう。
例えば、「2桁の足し算が難しい」として…
→「十の位と一の位を分けて考えてみたら?」
→「繰り上がりがあるかどうか、確認してみよう」
ヒントを与える時は、「一緒に考える姿勢」を見せることが大切です。
2. 間違いを責めずに「どうして間違えたか」を一緒に考える
間違いを指摘されると、子どもは自信を失ってしまいます。
「また間違えた…」
「どうせ自分はできない…」
と考えてしまう原因になります。
間違いを責めるのではなく、「どうして間違えたのか」を一緒に考えることが重要です。
◇ 例
「ここ、計算が違ってるね」ではなく、
「どうしてこうなったんだろう?」
「どこを間違えたのか、一緒に見てみよう」
子どもが間違いに気づいた時は、
「気づけたのがすごいね!」
「わかったね!よくできたね!」
と声をかけることで、自信につながります。
3. 子どもが理解できた時は「具体的に」褒める
「すごいね!」「できたね!」と声をかけるのは良いことですが、
「どこが良かったのか」を具体的に伝えると、子どもはより自信を持ちやすくなります。
◇ 例
- 「筆算で繰り上がりのところ、しっかり覚えていたね!」
- 「前に間違えたところを今回は間違えずにできたね!」
- 「自分で最後まで考えて解けたのがすごいね!」
努力や工夫した点を褒めると、子どもは「もっと頑張ろう」という気持ちになります。
4. 子どもの性格に合わせてサポートする
子どもによって、問題に対する取り組み方や理解のスピードが違います。
◇ 慎重なタイプの子
- すぐに間違いを恐れる
- ゆっくり時間をかけて取り組む
➡「ゆっくり考えていいよ」「間違えても大丈夫だよ」と安心させる声かけを意識する。
◇ せっかちなタイプの子
- すぐに答えを出そうとする
- じっくり考えるのが苦手
➡「落ち着いて、順番に考えてみよう」と声をかける。
◇ やる気がないタイプの子
- 宿題を嫌がる
- 集中力が続かない
➡「今日はここまでやろう」「あと5分だけ頑張ろう」と短い目標を作る。
小さな成功体験を積み重ねることで、やる気が出てきます。
5. 「教える」のではなく「一緒に考える」
「親が教える」と、どうしても上から目線になってしまいがちです。
そうなると、子どもは反発したり、素直に聞かなくなることがあります。
そこで、「教える」のではなく、「一緒に考える」姿勢を意識してみましょう。
◇ 例
「これ、どうやって解くんだっけ?」
「先生はこう言ってた?」
「どうしてこうなるんだろう?」
子どもと同じ目線に立って考えることで、子どもは安心して問題に取り組めます。
6. 「できた!」を大切にする
宿題を通して最も大切なことは、「自分でできた!」という経験を積むことです。
- 最初は親がサポートする
- 徐々に自分で考えるように促す
- できた時にしっかり褒める
「できた!」という成功体験が積み重なることで、子どもは自信を持ち、自発的に勉強するようになります。
まとめ
小学生の算数の宿題を見てあげる時は、
- すぐに答えを教えずに考える時間を与える
- 間違いを責めずに一緒に考える
- できた部分を「具体的に」褒める
- 子どもの性格に合わせて声をかける
- 「教える」のではなく「一緒に考える」
これらを意識するだけで、宿題がスムーズに進み、子どもの理解度も高まります。
子どもにとって「できた!」という経験をたくさん積み重ねることで、算数が楽しくなります。
ぜひ、今日から実践してみてください!
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました。
京の算数学 解答#993
