京の算数学問題#883
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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
「1日ってなんで24時間なの?」
子どもたちからこんな素朴な質問を受けたことはありませんか?
日常的に使っている「1日」「24時間」という時間の概念ですが、その起源や理由を知ると、私たちの歴史や科学への理解が深まります。
今回は、1日がなぜ24時間になったのかを分かりやすく解説します!
1日は地球の「自転」によって決まる
まず、「1日」という時間は、地球が自転する時間に基づいています。
地球は反時計回りに1回転することで、太陽が昇って沈む「昼と夜」を作り出します。
この地球の1回転を基準に、古代の人々は「1日」という単位を考えました。
星を時計代わりにした古代の人々
時計が発明されるはるか昔、古代の人々は天体を観察して時間を測っていました。
特に夜空の星の動きが重要でした。
星が同じ位置に戻るまでの時間を1日とし、その動きを基準に暦や時間を作り上げていきました。
「12」という数字が持つ特別な意味
次に、「なぜ1日が24時間なのか?」を説明する前に、重要なポイントとなる「12」という数字について触れておきます。
月の満ち欠けと「12」
- 月の満ち欠けは約30日周期で繰り返されます。
- この周期が1年で約12回繰り返されることから、1年は12か月とされました。
このように「12」という数字は、自然界の周期を基にした非常に便利な数字でした。
割り切れる「12」の便利さ
「12」は2、3、4、6と多くの数で割り切れるため、計算や時間の分割に適していました。この特性から、古代の人々は12を基本に暦や時間を組み立てる習慣を持つようになったのです。
1日が24時間になった理由
さて、本題です。1日が24時間になったのは、「12」と「2」を掛け合わせた結果です。
昼と夜をそれぞれ12分割
古代のエジプト人は、1日を「昼」と「夜」の2つの時間帯に分け、それぞれを12分割しました。昼間は太陽の動きを基に、夜間は星の動きを基に時間を測ったのです。
なぜ「12」にしたのか?
1つは「12」という数字の利便性です。
また、古代の人々にとって「12」は神秘的で特別な数字とされていました。
このような文化的背景もあり、昼夜それぞれを12時間とした結果、1日が24時間になりました。
古代エジプト人の知恵と時間の起源
時間を24時間に分けるという考え方を初めて体系化したのは古代エジプト人です。
紀元前3000年頃のエジプトでは、太陽の動きと星座を観察し、昼夜それぞれを12分割する方法が考案されました。
日時計の発明
エジプトでは、日中の時間を測るために日時計が使用されていました。
日時計を使うことで、昼間を12等分するのが実用的であると分かり、これが現在の「24時間」の基礎となりました。
星座と夜間の時間
一方で、夜間の時間は星座の位置を観察して測りました。
このように昼夜を合わせて24時間とする考え方が、今でも私たちの生活に受け継がれています。
12と24に隠された「数学的」な魅力
古代の人々が「12」と「24」を選んだ背景には、数学的な便利さだけでなく、宗教的・文化的な要素もあります。
例えば:
- 12星座:星座を12等分して黄道を説明。
- 1ダース:日用品をまとめる単位として「12」を使用。
- 1年12か月:月の満ち欠けを基準とした暦。
これらの例からも、12という数字がいかに古代の生活に深く根付いていたかが分かります。
時間の概念は進化し続ける
私たちが普段何気なく使っている「1日24時間」という概念。
このルーツは古代エジプトの天文学や数学にあります。
星や太陽を観察しながら、時間の仕組みを作り上げた古代人の知恵が、今もなお私たちの日常生活を支えているのです。
子どもたちと一緒に「時間」を考えよう!
子どもから「1日ってなんで24時間なの?」と聞かれたら、ぜひ一緒に考えてみてください。天体の動きや古代の歴史、そして数学の面白さを知るきっかけになります。こうした興味が、新たな学びへの扉を開くことになるかもしれません!
まとめ
1日が24時間である理由は、地球の自転や天体観測の結果、そして「12」という数字の持つ便利さや文化的な意味に由来します。
古代エジプト人が作り上げた時間の基準が、数千年を経ても私たちの日常に生き続けているのは、まさに人類の叡智と言えるでしょう。
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷がお届けしました!
子どもたちの質問を大切にしながら、楽しく学べる時間を作っていきましょう!