今日の数学問題#282
数学コラム
「指定校で大学へ行きたいからレベルを下げた高校受験をする」
生徒の進路指導においてこのような理由の進路選択をとられる方も少なくありません。
個人的にはいいと思います。
ただ、中には簡単に指定校推薦が取れると思っている方もいらっしゃるのが現実です。
どんな選択にもメリット、デメリットはありますので、その両方を知った上で選択をする事をオススメしています。
指定校推薦入試とは?
高校での成績に一定基準を設けその基準を満たす生徒に対し、希望があれば「学校推薦」という形で受けることのできる特殊な大学入試のことです。
指定校推薦は私大のための入試です。
主に成績を基準にされる場合が多く、1年〜3年1学期末までの評定平均を元に志望者を募り校内選考後、入試があります。
主に小論文(志望理由)が多く、平均評定は平均評定3.8以上かつ英語4.0以上など指定が入る場合もあります。
時期は6月〜8月に校内選考が行われ、10月までには推薦生徒が決定され10月~11月ごろに面接、12月までには結果がわかることが多いです。
指定校推薦入試のメリット
指定校推薦の最も大きなメリットは推薦がもらえればほぼ100%に近い確率で受かってしまうということです。
一般入試で入学するよりも早く合否もわかり、自分のレベルよりも上の大学へ入学することも可能です。
また、受験費用も複数受けるよりは遥かに安くに済みます。
指定校推薦入試のデメリット
指定校推薦は専願受験です。
合格後、辞退することができませんので、やっぱり他の大学へなんてことはできません。
ただ最大のデメリットは指定校推薦校が公表されるまでわからないということです。
つまり大学の選択肢がかなり少なくなってしまうのです。
人気校であればその分校内選考で競争率が上がります。
関西の中堅私立と呼ばれる産近甲龍レベルなら平均評定は3.8以上は必要になってきます。
基準や定員も年によって異なる場合もあります。
進路選択においてかなり不安定になりやすいのが指定校推薦だとも言えます。
運要素もあるからです。
指定校狙いで高校選択をするのは失敗した時も考えておきましょう
私の同級生に中学時代から仲の良かった友達がいます。
彼は同志社大学へ行きたいと言っていました。
「指定校で同志社へ行きたいから○○高校へ行く」と言っていたのを覚えています。
彼は努力し平均も4を超える成績をキープし続けていたのですが、
高校3年になってから公表された一覧には同志社大学の名前はありませんでした。
すごく落ち込んでいたのを覚えています。
このようなことはよくあるのです。
先輩からの情報で僕たちの時は〇〇大学があったよ!と言われていても翌年には無くなっていることも良くあります。
ですので、指定校推薦狙いの高校受験は個人的には危険だなと思います。
一般入試をベースに考えた上で指定校推薦の可能性も残っているという状態が最強ではないかなと。
故野村克也氏の「負けに不思議の負けなし」というように、成功はたまたまですが失敗には理由があります。
成功確率を出来るだけ上げて失敗の確率を出来るだけ減らすためには、一般受験できる学力を身につけつつ、指定校推薦でも行ける状態を作っておくのが僕が考える最適解です。
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